栃木県鹿沼市
『医王寺』
鹿沼市の医王寺は、薬師如来像を御本尊とする真言宗豊山派の寺院で、寺号の”医王”は薬師如来の別名である医王如来に由来しています。
正式名称は『東高野山弥勒院医王寺』といい、弘法大師空海が現・和歌山県の高野山を開創した際に、鹿沼市の医王寺を東高野山と呼ぶようになったとも言い伝えられているそうです。
広い境内には栃木県指定有形文化財の建造物が建ち並んでおり、仁王門の先に見える金堂は、思わず息を吞む存在感と美しさでした😊
こちらのブログでは、医王寺の歴史や境内の様子をご紹介させて頂きます。
[aside type=”boader”]【基本情報】
住所 | 栃木県鹿沼市北半田1250 |
電話番号 | 0289-75-2399 |
駐車場 | 有 |
アクセス | マップを開く |
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医王寺の歴史
医王寺・金堂(栃木県指定有形文化財)
平安時代(794~)には既に寺院としてのかたちが整えられていたと考えられている現・鹿沼市の医王寺は、その創建の歴史は諸説あるそうで
敏達天皇の勅願により聖徳太子(593-622)が薬師如来を造立して伽藍を整え、弘法大師空海(774-835)が東国の巡錫の際に関わった説や
日光開山の偉業を成し遂げたことでも知られる勝道上人(735-817)が、夢告にしたがい山中より薬師如来を発見し、堂閣を建立して尊像を安置した説などが言い伝えられているそうです。
ここで冒頭の話題に戻りますが、弘法大師空海が弘仁年間(810-824)に現・和歌山県の高野山を開創した際に、医王寺を東高野山と呼ぶようになったと言い伝えられているそうで
弘法大師空海は、自らの御影像や不動明王などをこちらへ納めて、医王寺を鎮護国家(仏教により国を守り安泰にすること)の道場として整備したと言い伝えられているそうです😊
一方勝道上人とは、三度にわたる挑戦の末に見事男体山の登頂に成功され、現在世界遺産となっている日光二荒山神社や日光山輪王寺の前身を創建されたことでも知られる凄いお方です。
そんな医王寺には、鎌倉時代作と伝わる聖徳太子像をはじめ、栃木県有形文化財に指定された数々の像等がある他、境内に立つ立派な堂宇伽藍も多くが県有形文化財に指定されています。
医王寺の境内の建造物については公式サイトのこちらのページ、そして数々の宝物についてはこちらのページでご紹介されていますので、気になる方は是非ご覧になってみてください。
御朱印
医王寺の御朱印をご希望の場合は事前予約が必要とのことですので、公式サイトトップページの最新のお知らせに記載の内容をご確認の上、事前予約をしてから足を運んでみてください。
医王寺 11月7日参拝
— 安奈 (@anna1217_4089) November 15, 2020
栃木県鹿沼市
栃木十三仏巡り 第7番札所
薬師如来
心身健全、無病息災、子供守護
敏達天皇の勅願により聖徳太子が自ら薬師如来を造立して伽藍を整え、809年に弘法大師・空海が巡錫した際に鎮護国家の道場としたと伝わります。 pic.twitter.com/NpvhLX6UJN
境内の様子
医王寺は約三万坪もの広大な敷地を有しており、その中に立つ金堂・講堂・弘法大師堂・客殿・唐門や、医王寺本堂内春日厨子などが、栃木県有形文化財の指定建造物となっております。
また、境内の入り口に立つ仁王門をお守りしている金剛力士立像をはじめ、仏像・絵画・工芸品・書跡など24件が有形文化財となっており、建造物と併せて計30件が県文化財だそうです😊
江戸時代再建で、それ自体が大変貴重な堂宇の中に、平安時代や鎌倉時代に造られた重要な像が保存されているという、まさに歴史好きな方にはたまらないような素晴らしい寺院でした。
それでは早速、仁王門からの境内の様子についてご紹介させて頂きます。
↓仁王門↓
仁王門を守る木造金剛力士立像は鎌倉時代の作と伝わり、栃木県有形文化財の貴重なもので、まるで今にも動き出しそうなリアルさを感じ、身にまとった羽衣からは柔らかささえ感じます。
↓木造金剛力士立像↓
その後ろ側にある狛犬はユニークな風貌をしており、屋根を見れば鬼瓦が鋭く睨みを利かせていて、医王寺の医の旧字体である醫がずらっと並んでおり、ここだけで見所が沢山ありました。
↓仁王門の狛犬↓
↓鬼瓦↓
そして、仁王門の先に見える江戸時代建立の金堂は、思わず声がもれるような迫力と大きさで、重厚感のある茅葺屋根と、お堂を囲うよう各面に施された彫刻が大変見応えがありました。
↓金堂↓
そして屋根の下を見てみると、力神様が屋根を力強く支えており、まるでお堂全体が、目に見えない強い力で守られているようにも感じました。
そしてその奥へと進んで行くと、江戸時代造立の唐門があり、こちらも立派な茅葺の屋根で、医王寺の伽藍の中で随一の美しさと評されています。
↓唐門↓
唐門のそばには、樹齢1000年と伝わるカヤの大木が立っており、そちらも生命力をひしひしと感じられるような凄い迫力で、改めてお寺の歴史の長さを感じられるような存在感でした。
↓唐門と樹齢1000年のカヤの木↓
樹齢1000年ということは、こちらのお寺の歴史に触れながら、長く境内を見守ってきた存在ということですので、もし会話ができるならこれまでの変化について尋ねてみたいところです。
ちなみに、カヤの木は極めて成育が遅い植物であり、成木になるには300年もかかることから、木材としてのカヤの木は、いまや幻の木とも言われるほど大変希少なものなのだそうです。
ここまで、仁王門・金堂・唐門とご紹介させていましたが、唐門を越えた先にある講堂・客殿もまた大変大きく立派な建物で、やはりどちらも江戸時代に造立されたものだそうです。
↓講堂と樹齢350年のクスノキ↓
↓客殿↓
こちらの講堂と客殿の内部も普段は非公開となっておりますが、何か催し物などがある際には、こちらを会場にして行われることもあるそうです。
また医王寺では、普段は非公開の重要な仏像などを見られるイベントなどが開催されることもあるそうですので、気になる方は是非公式サイトや公式ブログをチェックしてみてください。
最後に
こちらのブログでは、鹿沼市の歴史ある古刹、医王寺についてご紹介させて頂きました。
こちらでご紹介させて頂いた魅力以外にも、建造物のひとつひとつに色々な見所がありますので、実際に足を運んでみると、もっと素晴らしい感動を味わうことが出来ると思います😊
境内の目の前には田園風景が広がるとてものどかな場所にありますので、鹿沼市をご観光されたり、ドライブされる際には、是非医王寺の素晴らしい境内をご覧になってみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。