栃木県小山市
『琵琶塚古墳』
琵琶塚古墳及びそのそばにある摩利支天塚古墳は、どちらも県内最大規模の前方後円墳。
琵琶塚古墳が県内第二位の大きさで、摩利支天塚古墳はそれに次ぐ第三位の規模を誇ります😊
どちらもかつての栃木県を治めていた首長が眠る墓とされており、ここに栃木県の拠点があったことを示す重要な古墳です。
こちらのブログでは、琵琶塚古墳についてその歴史や古墳の様子をご紹介させて頂きます。
なお、以下の基本情報は琵琶塚古墳のそばにある資料館のものとなりますので、住所はそちらを参考にしてください。
[aside type=”boader”]【基本情報】
摩利支天塚・琵琶塚古墳資料館
住所 | 栃木県小山市大字飯塚335 |
電話番号 | 0285-24-5501 |
駐車場 | 資料館駐車場を ご利用ください |
アクセス | マップを開く |
口コミ | 栃ナビを見る |
↓駐車場↓
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琵琶塚古墳
琵琶塚古墳は小山市では最も大きな前方後円墳であり、墳丘長は123mを誇ります。
ちなみに、栃木県内で最も大きな前方後円墳は栃木市にある吾妻古墳で、墳丘長は127.85m。
琵琶塚古墳に次ぐサイズを誇るのが、隣接する摩利支天塚古墳で、墳丘長は117mです。
この琵琶塚古墳は、摩利支天塚古墳が築造された後間もなく築造されたものとされており、築造年代は6世紀初頭と推定されています。
↓摩利支天塚古墳↓
摩利支天塚古墳、琵琶塚古墳ともに、栃木県の原型となった下毛野の首長が眠る墓と考えられており、こういった墓を首長墓と言います。
首長墓は首長が代替わりをするたびに近くに築造される傾向にあり、摩利支天塚古墳と琵琶塚古墳はまさにその関係にあります。
下毛野と中心地の変化
ここ下毛野はかつて、畿内の大和王権にとって、東日本の抵抗勢力であった蝦夷に対する前線基地として重要視されていた場所でした。
そして、もともとその下毛野の中心は現在の宇都宮市付近とされており、西暦450年ごろに現在の宇都宮市に築造された笹塚古墳や塚山古墳がそれを示しているのですが
その後小山市に突如として出現した摩利支天塚古墳は、その中心が宇都宮市から小山市へと南下したことを示しています。
↓摩利支天塚古墳↓
この理由として考えられているのが、摩利支天塚古墳が水田耕作に適した思川と姿川の合流する台地上に築かれていることと、すぐそばを東山道が通っていたということ。
東山道は畿内と東北を結ぶ重要な道であり、ここ小山市はかつて陸路の重要な場所であったものと考えられています。
また奈良時代に入ると、政治の中心である下野国府や、宗教の中心である国分寺や国分尼寺もこの周辺に置かれました。
このように、摩利支天塚古墳及び琵琶塚古墳の出現は、当時の栃木県の歴史を紐解く上でも非常に重要な存在であることがわかります😊
ちなみに余談ですが、下毛野という名前は、西暦715年に国名を2字で書くように定められてからは、下野と書くようになりました。
古墳の様子
琵琶塚古墳の様子を紹介します。
ここ琵琶塚古墳は、外から見ても前方後円墳であることがはっきりとわかる、その形がとても綺麗に保たれている古墳です。
なお、この古墳を横から見ると、その形が楽器の琵琶を思わせることから琵琶塚古墳と名付けられたということだそうです😊
ここ琵琶塚古墳は、毎年4月ごろになると古墳の周りに黄色い菜の花がいっぱいに咲いていて、とても綺麗な場所です。
古墳の上にのぼることができますので、是非上からの景色もご覧になってみてください😊
更に、その菜の花のまわりには思川桜の木も100本以上植えられています。
桜と菜の花が同時に見られる4月のはじめごろにも是非足を運んでみてください。
琵琶塚古墳、摩利支天塚古墳
— e-oyama (@Masamitsu_kun) April 3, 2018
水と古代ロマンの郷 飯塚
思川桜並木、菜の花が満開です。 pic.twitter.com/jgKnO9JCR4
なお、下の写真の奥に見える建物が摩利支天塚古墳と琵琶塚古墳の資料館です。
墳頂部分には祠が建てられていましたが、ここに眠る首長の為のものでしょうか。
琵琶塚古墳は摩利支天塚古墳が出来て間もない頃に出来たものですので、琵琶塚古墳と摩利支天塚古墳に眠る2人の人物は、もしかすると血縁関係にあるのかもしれませんね。
琵琶塚古墳は、摩利支天塚古墳に比べると木が少なくすっきりとした印象の古墳でした。
それにしても、菜の花が本当に綺麗で、これは春に来なければもったいない場所ですね😊
以上、琵琶塚古墳についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
天気が良い日に足を運ぶと、周りに大きな建物もなくて本当にすっきりとした場所ですので、気になる方は是非足を運んでみてください😊
最後まで読んで頂きありがとうございました。