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天翁院|小山市|御朱印|小山氏・小山芳姫の墓がある菩提寺

栃木県小山市
『天翁院』
正式名称は祇園山天翁院萬年禅寺といい、藤原秀郷の子孫であり、小山氏の祖とされる小山政光による開基とされています。
その後、小山氏代々の菩提寺として大切にされ、境内には小山氏歴代当主の墓や
小山氏11代当主小山義政の正室として知られる小山芳姫の墓などがあります。
こちらのブログでは、天翁院の歴史や境内の様子についてご紹介させて頂きます。
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【基本情報】
住所 | 栃木県小山市本郷町1-9-41 |
電話番号 | 0285-22-1053 |
駐車場 | 広い無料駐車場があります |
アクセス | マップを開く |
↓駐車場↓
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天翁院の歴史

天翁院本堂
天翁院は、小山氏の居城として知られる祇園城跡(現在の城山公園)の北部にある曹洞宗の寺院で、現在地は当時祇園城の郭内部でした。
創建は鎌倉時代の1156年のことで、小山政光が中久喜地内に建てたのが始まりとされており、当初は万年寺と称していましたが
1472年、小山氏14代当主小山持政が、曹洞宗の僧侶・培芝正悦を中興開山の師として招聘し、現在地に移して堂宇を再建。
その後は特に17代当主小山高朝に崇敬され、1574年に高朝が死去すると、法名である天翁孝運にちなみ天翁院と寺名を改称しました。
1808年には、火災により多くの堂宇、寺宝、記録が焼失してしまったものの、当時の住職仙宗が再興し、今日に至っています。
なお、小山市の天翁院では、本尊として釈迦如来をお祀りしています。
御朱印
天翁院の御朱印です。
【小山市:天翁院】小山城跡の北にある寺で小山政光が創建。寺名は小山高朝の法名「天翁孝運」から。小山氏の菩提寺でもある。須賀神社に続き、慶長16年に本多正純が10万石の寄進をしている。紅葉も綺麗でしたが、御朱印の文字の細さ・太さに配置の均整の美しさに見とれてしまう…。 pic.twitter.com/DpcUynIkO1
— かなっぺ (@kanape011) November 27, 2019
こちらでは春の境内の様子をご紹介していますが、秋も綺麗なんですね😊
境内紹介

天翁院の境内をご紹介します。
お寺の入り口から境内に入ると、長い参道がまっすぐに続いていきます。

その途中右手に見えるのが、1808年の火災後に防火樹として植えられたというコウヤマキで、推定樹齢は400年以上だそうです。

コウヤマキという樹はかつては世界中に生えていたものの、アメリカとヨーロッパでは絶滅し、自生集団は日本にだけ残存しているそうです。
防火樹とは、その名前の通り防火の為に植えられる樹のことで、燃えにくく、熱気流や煙の上方拡散を促す効果も期待できると言います😊
天翁院のコウヤマキは非常に立派な大木で、小山市の天然記念物に指定されています。
そして再び参道をまっすぐ歩いていくと、木像平屋建ての本堂が見えてきます。

現在の本堂は新しく綺麗ですが、扁額は前の本堂のころからの古いものだそうです。

春にお伺いしたところ、本堂の前には、白い花びらが美しいヤマザクラが咲いていました。

天翁院の入り口は比較的交通量の多い道沿いにあるものの、本堂の前まで来ると非常に静かで、神聖な空気を感じられます。
すっきりとした本堂前の広場で、人しれず散っていく桜の花びらに、風情を感じました😊
また、天翁院の駐車場の方にも、鮮やかなピンク色の桜が咲いていました。

また、時を同じくしてモクレンも見頃を迎えていて、こちらはとても良い香りがします。

天翁院では、小山高朝の書状や天翁院蔵板碑が小山市の文化財に指定されており
寺宝の絹本著色培芝正悦像は栃木県の文化財に指定されている大変貴重なものです。
絹本著色培芝正悦像は普段は非公開となっていますが、こちらからその概要をご覧頂けます。
小山氏・小山芳姫の墓
また前述の通り、小山氏の菩提寺である天翁院の境内には小山氏の墓があります。
雨☔の小山芳姫の墓
— 小山芳姫@小山の鷲城の姫 (@1000Roku) October 19, 2019
中央が義政様❤の墓
祇園城🏯北の天翁院#小山市 pic.twitter.com/JB4IlY3Ze1
また、小山氏歴代当主のお墓とともに、11代小山義政の正室・小山芳姫のお墓もあります。
小山義政は、室町幕府創設の功労者であり、小山氏の全盛期を築いた武将でもありましたが
鎌倉公方・足利氏満との戦いに敗れ、現在の鹿沼市に含まれる赤石河原で自刃しました。
その後小山芳姫は、義政のあとを追い、夫のいる粕尾へと向かったものの
持っていた乾飯の袋を黄金の袋と間違われ、途中で殺されてしまったと伝えられています。
このことから、小山芳姫は悲劇の姫として長く語り継がれ、天翁院境内にも、近年になって芳姫のお墓が建てられました。
また、実際に小山芳姫が亡くなったとされる栃木市・鹿沼市の境界付近にも、小山芳姫の墓があり、栃木市指定の文化財となっています。
明日は小山芳姫さんの命日・・・
— 小山芳姫@小山の鷲城の姫 (@1000Roku) April 12, 2021
※谷倉山山中の小山芳姫の墓#栃木市 #小山芳姫 pic.twitter.com/ouPrsRDJs5
また、近年その近くにある栃木市・大応寺敷地内に小山芳姫の御堂が建てられました。
小山芳姫の墓と検索すると住所が鹿沼市で表示されますが、この付近はちょうど栃木市と鹿沼市の境界付近のようです。
最後に
この天翁院は祇園城の敷地内部にあったため、周囲には土塁や堀が残っています。
城跡巡りで城山公園を訪れた際には、是非併せて天翁院もご覧になってみてください😊
最後まで読んで頂きありがとうございました。