栃木県栃木市都賀町
『下野国鷲宮神社』
お酉様とも呼ばれ親しまれる天日鷲命を祭神としてお祭りされている神社で、都賀町家中の総鎮守として古くから崇敬されてきたそうです。
都賀町家中の鷲宮神社では鶏(ニワトリ)が神使とされており、境内には色々な場所で鶏の像が見られ、手水舎の水口も鮮やかな鶏でした😊
11月23日の例大祭においては、頂戴人と呼ばれる役が山盛りの卵を食べろ食べろと責められる強卵式と呼ばれる珍しい儀式も執り行われます。
こちらのブログでは、下野国鷲宮神社の歴史や境内の様子をご紹介させて頂きます。
[aside type=”boader”]【基本情報】
住所 | 栃木県栃木市都賀町家中451-2 |
電話番号 | 0282-27-1419 |
駐車場 | 有 |
アクセス | マップを開く |
公式サイト | 公式サイトを見る |
公式Twitter | 公式Twitterを見る |
公式インスタグラム | 公式インスタグラムを見る |
↓駐車場↓
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下野国鷲宮神社の歴史
栃木市都賀町の鷲宮神社の創建は西暦808年のことと伝えられており、元々は現在よりも思川沿いに鎮座されていたそうですが、度重なる洪水の影響から931年に現地へ遷宮されたそうです。
鎌倉時代の頃より一流の霊社として優遇されていたそうで、安土桃山時代の1594年には除地(年貢の免除)の特権を与えられ、江戸時代の1662年には徳川幕府より社領を奉納されています。
また、同じく江戸時代の1726年には、神階の最高位である『正一位』を授けられ、毎年の大祭においては壬生藩主から多額の幣帛(供物)が奉納され、厳かに祭典が執り行われたそうです。
現在鷲宮神社がある場所は前述の通り栃木市都賀町ですが、鷲宮神社から東に約1kmの場所を流れる思川の先が壬生町となっており、その壬生藩からも大切にされてきた神社なんですね😊
なお、都賀町家中として地名が残る”家中”という場所は、かつては家中村という独立した地域だったようで、のちに都賀村、都賀町を経て、2010年に栃木市の一部となられたそうです。
御祭神・ご利益
下野国鷲宮神社では、天日鷲命の他に大己貴命も御祭神としてお祭りされています。
天日鷲命は、開運、開拓、殖産の守護神、紡績や繊維を司る神様として信仰されており、阿波国(徳島県)を開拓し、製紙業や紡績業を創始した忌部氏の祖神としても知られている神様です。
なお、天日鷲命は日本神話に登場する神様で、天照大神が天岩戸に隠れてしまって太陽が出てこなくなってしまった際(天の岩戸開きの神話)には、何とか出てもらえるよう尽力しました。
その方法の一つとして弦楽器を奏でると、弦の先に鷲が止まり、これは世の中を明るくする吉祥を表す鳥であると喜ばれたことから、天日鷲命の名が与えられたという言い伝えがあります。
大己貴命は、大物主命、大国主命(大国様)をはじめとする様々な御神名でも知られている神様で、家内安全、商売繁盛、病気平癒、縁結びなど、様々なご利益のある神様とされています。
咳止めの神様
鎌倉幕府第二代征夷大将軍・源頼家公(1182-1204)が幼少の頃、現在の百日咳に罹患し、心配した母(北条政子)が鷲宮神社に鶏肉と卵を断って病が治るように祈願をされたそうです。
その後頼家公が回復すると、御礼参りの使者として佐々木四郎高綱を社参させたそうで、このような出来事から、下野国鷲宮神社は古くから咳止めの神様としても崇敬されています😊
そのため鷲宮神社は、家内安全、商売繁盛、咳止めのご利益がある神社とされ、信仰者のいる地域では百日咳を『とりせき』とも言うそうです。
なお、佐々木四郎高綱という方は、頼家の父で鎌倉幕府第初代征夷大将軍・源頼朝公や、その弟の源義経公の従兄弟にあたる人物だそうです。
強卵式
天狗が「山盛りの卵を全部食べろ」と人々に強要→全員が「無理です」と断るという、奇妙な神事を見学してきた🥚 pic.twitter.com/TLC21RCbs6
— 大魔王:影市マオ (@daimaohgun) November 23, 2021
強卵式は、頂戴人と呼ばれる役が、神の使いである天狗からお酒を飲み干せと責められたり、山盛りの生卵を食べろ食べろと責め立てられる、下野国鷲宮神社ならではの大変珍しい行事です。
鷲宮神社へお参りをする時、祈願をする時には鶏肉と卵を絶たなければならないという故事に因んだ儀式であり、前述の通り、頼家公の母政子も祈願の際に鶏肉と卵を断たれていますよね😊
この強卵式においては、飲み干せと言われるままに清めのお酒については実際に頂戴人が飲みますが、卵に関してはどんなに天狗から食べろと言われても口にしないという流れになっており
有り難きこの卵は神様にお供え致しますと言って辞退をすることで、その心掛けを良しとして、天狗たちが鷲宮神社の神様にご報告を申し上げる、という内容の祭事となっているそうです。
実際に動画で拝見させて頂いたのですが、見学されている方々も含め賑やかな雰囲気で、願いが叶うから食べろなどという天狗と、頑なに食べない頂戴人とのやり取りが面白かったです😊
御朱印
下野国鷲宮神社の御朱印は、公式Twitter、公式インスタグラムなどで紹介されていますので、是非そちらからご確認ください。
過去にはお正月の期間限定でこんなに可愛い御朱印もあったようです。
お正月限定🎍🌅🎍御朱印です!
— 下野國 鷲宮神社【公式】 (@washinomiya_88) December 9, 2021
12月15日〜2月15日までの頒布となります!!🐔(˙꒳˙ 🐔) pic.twitter.com/iVb96EldOM
神使である鶏が描かれた御朱印帳などもあるそうですので、是非現地にてご確認ください。
夢たまご
夢たまごは、たまごにそっと手を置き、心の中でお願い事を三度唱えることで、夢や願いがたまごの中で大きく育ち、やがて現実のものになって生まれてくるといわれる注目のスポットです😊
小さなひよこもいて大変可愛らしいので、参拝の際には是非ご覧になってみてください。
九難除け至福神社(夢福神)巡りの一社
栃木県内には、私たちの悪い夢(厄)などを食べて、良い夢(幸福)を与えてくれる獏の化身、夢福神様をお祀りしている神社が計九社あり、九難除け至福神社めぐりとして人気です。
栃木市の下野国鷲宮神社の他
- 磐裂根裂神社(壬生町)
- 星宮神社(下野市)
- 薬師寺八幡宮(下野市)
- 白鷺神社(上三川町)
- 大前神社(真岡市)
- 栃木県護国神社(宇都宮市)
- 蒲生神社(宇都宮市)
- 鹿島神社(益子町)
の計九社にいらっしゃり、鷲宮神社は商売繁盛にご利益のある夢福神様がいらっしゃる場所で、各神社の夢福神様にはそれぞれに異なるご利益があるとされています😊
また、夢福神様のお姿にもそれぞれの神社で違いがありますので、そういったところにも注目しながら、是非九難除け至福神社めぐりをされてみてはいかがでしょうか。
最後に
こちらのブログでは、都賀町家中の総鎮守で、咳止めの神様としても崇敬される鷲宮神社の歴史や境内の様子についてご紹介させて頂きました。
ちなみにここまでに、手水舎の水口の鶏や、夢たまごの鶏をご紹介させて頂きましたが、拝殿前にある燈籠の上にも鶏がいらっしゃいました😊
そして、拝殿前に掛けられている社号額は、壬生藩第八代(最後)藩主を務められた、鳥居忠文公により奉納された貴重なものだそうです。
他にも色々な境内社もあり、すっきりとした境内に様々な見所がありましたので、ご参拝の際には是非そういった所にも注目してみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。